家庭教師の熊大サークルホーム 高校生用メニュー 大学入試徹底解説

目次
  ● 受験に直結している高1の成績
  ● 大学入試は高校入試と大きく異なる
  ● 共通テストの点数次第が個別試験に関係する
  ● バリエーション豊かな私立大の入試
  ● 学校推薦型選抜は高1・高2の成績が重要
  ● 準備に時間がかかる総合型選抜

受験に直結している高1の成績

調査書

 大学には様々な入試方式があり、中には調査書に記載されている高校での成績の平均、いわゆる「評定平均」だけで、ほぼ合格が決まる入試方式もあります。そこで気をつけたいのが、大学入試で評価の対象となるのは何年生の成績か、ということです。 大学入試で評価されるのは、高1から高3の1学期までの成績です。これらの期間の成績を平均したものが評定平均として大学入試での判断基準となるため、高3の成績の割合は少なくなります。つまり、評定平均では高1と高2の成績の比重が高くなるということです。 だからこそ、高校入試終了後からしっかりとスタートをきることが重要であるといえます。高校入試に向けて身につけた学習習慣を0にしてしまうのはもったいないことです。高校入試直前と同じような勉強時間を確保するのは難しいかもしれませんが、せっかく作った学習習慣を高校入学後も継続させて、高校生活を送ることが大切なのです。

大学入試は高校入試と大きく異なる

大学入試の選抜方法

 高校受験を前に、「高校の入試っていろんな種類があるんだな」と思った人もいるかもしれません。実は、大学入試には高校入試以上に様々な種類があります。年が明けると「いよいよ受験シーズンのスタート」といった言い方をすることがありますが、実は大学入試は夏頃からすでに始まっています。大学入試はいわゆるテストの結果で合格・不合格が決まる一般選抜の他に、「学校推薦型選抜」(これまでは推薦入試とよばれているもの)や「総合型選抜」(これまでAO入試とよばれていたもの)など、様々な制度があります。このうち、私立大学の学校推薦型選抜や総合型選抜は、夏頃から出願が始まり、年末までに結果が明らかになるケースが多く見られます(志望校のスケジュールを必ず確認して下さい)。国公立大学にも一般選抜の他に学校推薦型選抜や総合型選抜がありますが、スケジュールなどは私立大学と異なります。

共通テストの点数次第が個別試験に関係する

大学入試の試験配点

 共通テストの後は、実際に受験する大学の個別試験に出願します。個別試験は大学独自の試験で、主にペーパーテストが課されます。国公立大学では、共通テストの後に個別試験を受けるため「二次試験」と呼ばれます。二次試験は共通テストとは異なり、記述式が多く出題されます。試験科目は2〜4科目のケースが多く見られます。大学や学部によっては、英語について民間の資格・検定試験の点数を利用できる場合もあります。ここで注目しておきたいのが大学・学部・学科によって異なる「共通テストと二次試験」の配点です。上記に示した表は2022年度入試で配点を公表している大学の例で、共通テストの配点が60%程度、もしくはそれ以上と大きなウェイトを占めている大学が多くあります。共通テストの結果が合否に大きな影響を与えることがわかります。

バリエーション豊かな私立大の入試

私立大の一般選抜

 国公立大学の入試は、制度的にはどの大学でも大きな違いはありませんが、私立大の場合は学校ごとに制度を策定するので、様々な入試制度があります。ここでは、その代表的なものを見ていきましょう。私立大の入試を分類すると、学校推薦型入試、総合型選抜、一般入試に分けられます。私立大の一般選抜は大学ごとの個別試験で評価をする「個別試験方式」が中心です。入試科目を3教科とする大学がほとんどであるところが国公立大学との大きな違いです。中には2教科のみであったり、特定の教科の配点を高くしたりする選抜方式もあります。英語に、民間の資格・検定試験のスコアを活用できる大学も増えています。中には立教大のように、英語の個別試験を廃止し、民間の資格・検定試験のスコアなどを活用する大学も出ています。出願の仕方にもバリエーションがあります。一般的に大学入試は、学部・学科ごとに試験日が決まっていますが、試験日が複数回設定されるケースも増えてきました。また1回の出願・試験で複数の学部や、その大学のすべての学部を志望できる「全学部入試」といった方式を用意する大学もあり、その他にも個別試験以外の「共通テスト利用方式」という共通テストの点数のみで合否が決まる入試もあります。

学校推薦型選抜は高1・高2の成績が重要

宮城県のある高校の進路概況

 一番最初に述べた通り、評価の対象となるのは高1の1学期〜高3の1学期までの成績です。学校推薦型選抜への取り組みは、高1の時点から始めなければならないと言えるでしょう。ただ、このことも反対から考えれば高1からの評価の積み重ねが大学入学への心強い後押しとなるとも言えます。コツコツ努力を重ねることが得意な人ならば、1回の試験の結果だけで合否が決まってしまう一般入試よりも有利な選抜方法と言うことができます。自分の性格にあわせて選抜方法を選ぶことも必要です。上記にあるのは、宮城県のある高校の大学入試選抜別の合格者数を一部抜粋したものです。表を見てみると、学校推薦型選抜を利用して、近隣の県の国公立大学や地元の私立大へ進学していることがわかります。学校の定期テストの復習を欠かさずに行うなどの積み重ねが大学合格につながるのです。

準備に時間がかかる総合型選抜

志望理由書

 総合型選抜の出願では、「調査書」だけではなく、「活動報告書」や「志望理由書」を提出することが求められています。活動報告書は高校で取り組んだことを記すもの、志望理由書は志望の動機や大学で何を学びたいのか、将来それをどう生かしたいのかを記すものです。総合型選抜では、面接の前にまず活動報告書や志望理由書による選考が行われます。志望理由書は文章として優れているかどうかではなく、書かれていることがその大学のアドミッションポリシーに合致しているかどうか、また、その大学で学びたいという熱意と具体的な目標をもっているかどうかが評価されることになっています。そこでカギになってくるのが志望理由書を書くまでの準備です。その大学のアドミッションポリシーはもちろん、その学部・学科でどんなことを学ぶのか、卒業生の進路はどうなっているのか。また、どんな先生がいて、何を研究しているのかなどをしっかりつかんでおく必要があります。こういったリサーチは、短期間にできるものではありません。なるべく早い時期、できれば高1のうちから少しずつ始めておくことが理想的です。


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